宝船さんの挑戦記
くさかべのコメント



室内のセッティング開始。

第二関門! 玄関に置いたバッテリーが動かない!

重いのだ。気合いを入れても満身の腕力を持ってしても、持ち上がらんのだ。

取っ手でもついていればなんとかなるのだろうが、取っ手なしではとっても重い。

などと古生代のオヤジギャグなどかましてる場合ではない。

・・・オヤジ、そうだこんな時はオヤジパワーだ。

家族同居のわが家には、もうひとつの腕力があったのだ。



ダディー!!



バッテリー、無事あるべき位置へ移動。第二関門突破。



緊張の配線作業。

チャージコントローラーの端子と、インバーターの端子をバッテリーに取り付ける。

じつは恐い。電気でしょ。恐いってば(^^;。



第三関門!

チャージコントローラーとインバーターの端子、どっちを上にすればいいの!?

もし、順番が定められていたとして、上下をまちがえたりすると、大爆発!!

なぁんてことになったらどーしよう!

(のちに、ノースパワーの御大・日下部社長から、順番はどちらでもよいことを教え

ていただきました)

結局どっちが受けでどっちが攻めだかわからないまま、おそるおそるチャージコント

ローラーの端子にインバーターの端子を重ね・・・た・・・



と、その時! 線香花火程度の火花が散った。びびる。



でも、もうここまで来たんだもん、爆発したっていいや、あとは前進あるのみ。

重ねるべし、重ねるべし!

第三関門突破。これで全工程完了だ!!







バッテリーは、確かに重い。

自動車用のチープなバッテリーと違って、ディー

プサイクルバッテリーは、使用している電極版

などが非常に分厚いため、かなり重い。

非力な女性は、パパorカレorオトート等を存分

に活用しよう。現代の男たちは、数少ない出番

を待っているのだ!











(注1)電気でしょ。恐いってば。

確かに電気は恐い。『恐い』と思うくらいが

丁度良い?ナメると痛い目に合う。

(注2)火花が散った

本来、この状況では火花はほとんど散ら

ない。ビビってそぉっとやると、火花が散

る(笑)。

(注3)配線作業

電気の配線作業中は、バッテリーから外

しておく。バッテリーの接続を最後に。

安心セットでは、唯一最初で最後の作業

が、このバッテリーへの接続作業だった

のだ。(^^;














宝船さんの挑戦記

くさかべのコメント



はじめの第二歩・使ってみる



とにかく使ってみよう。

DC−ACインバーターのスイッチを入れる。

ピーッ、と短く鳴音。早くも異常か!? 入れ直す。

ピーッ、 やっぱり鳴る。放送禁止か。

しかし、何度やっても放送禁止になるので、きっとこれが正常なのだなと判断する。

(正常だそうです。これものちに教えていただきました)



パソコンを起動する・・・前に、恐いのでPHSの充電を試みる。



充電できるぞ!! すごい!! 感動!!!



パソコンを起動する・・・前に、念のため外付けMOの電源で試し、バックアップを

取る。つねに最悪の事態を想定してしまうA型の性。



パソコンを起動する。



ブラボー!!!!!! 起動するぞ!!!!!!!!!!

グローリア!!!! ビバ、ソーラーパワー!!!!!!!



しかし、よく考えたら、これはまだソーラーパワーじゃない。

もともと充電されていたバッテリーパワーにちがいない。

とは言え、たった今からソーラー発電人になったわけだな、エヘン。



基本セットくんよ、

空に太陽がある限り、きみは発電し続けるだろう。



感無量。




ペリカン便が届いたら、今日からあなたも発電人!

(発電人??? はつでにすと、はつでなー、はつでにあん。

ん?ん?ん? 発電家?)




(注1)『ピーっと音がする』

正常であれば、最初に短くピー音が出ま

す。音が出ない時は故障かも?!



当たり前のことではあるが、ソーラー発電で、

電気製品がちゃんと動いた時の感動は、私も

忘れはしない。やったことがある人だけがわか

る感動なのだ。これで、宝船さんも、エコ発電

家の仲間入り〜(^-^)/
























宝船さんの挑戦記

くさかべのコメント



はじめの失敗・緑の目玉 黒い目玉



さて、夢のソーラーパワー・ノートパソコン生活の開始だ。

想像をはるかに超えた簡単工事によって、ドリームライフはわが手中に。

今や愛用パソコンの動力は、東京電力が供給してきたエネルギーから、ユニバー

サルエネルギーへと代替された。

そんなことを知ってか知らずか、彼(パソ)はそ知らぬ顔で動き続けている。



ここで、大きな不安にぶつかった。バッテリーには蓄電に限界がある。

目盛も何もないのに、どうやって残量を知るのだよ。



じつのところ、ひとつの目印があることには気づいていた。

"目玉"だ。バッテリーの上部に丸いのぞき窓(飾り窓ではないよ)があって、英語で

Green Eye ならOK、Dark Eye なら充電してね、と書いてある。

ふむ、緑の目なら安全なのだな。

(車のバッテリーにもあるんだってね? アルトのにはないよ)

そう言えば、キャンディ・キャンディも緑の目をしていたな。

取り付け初日は晴れだった。少しは充電しているだろう。

その夜5時間使用し、緑の目を確認したのち、インバーターのスイッチをオフ。

安心して眠りにつく。



朝、雪だ。

おおおおおい、充電しないじゃないかぁ!空に文句を言ってみたりする。

なんだか天気が気になってしかたなくなっちゃったなぁ。

午後から晴天になった。奇跡の神通力さ。

帰宅後、バッテリーの緑の目玉を確認して、3時間ほどパソコンを使用する。

ソーラーパワーで打つメールを、密かにソーラーメールと命名、ひとりほくそえむ。

その夜も緑の目を確認したのち、安心して眠りにつく。ZZZ。



朝。晴れだ。快晴。今日は充電日和だ。花粉もよく飛んでいる。

まさに、花粉日和は充電日和。



会社で仕事をしていても、つい外の天気に目が行ってしまう。

そして帰宅。今日はたっぷり充電したにちがいない。ワクワク。



しかし!



その夜待ちうけていたのは、漆黒の目玉だった。

すべてを吸い込むような闇の黒色。

まるで恐怖の大王が降り立ったような、この世の終焉を思わせる深い絶望の色だ。

世紀末に訪れなかったあの惨事は、

世紀を越えて今、マイバッテリーの上に直撃した。



なぜだ! なぜなのだよ。今日は晴れだったじゃないか!

どうしておしえて、ノストラダムス。



しばし、世界一の不幸者になった気分に沈み込む。夕飯もうまくない。



30分経過。



いつまでも混沌の闇に身を任せておくのは愚か者の所業だ。

こんな時は情報収集。

電力を東京電力に切りかえ(ちょっと悔しい)、ネットへ出る。

ソーラー発電なページを徘徊、何か手がかりはないか。

やがて、ある発電愛好家のウェブで息を止めた。



「インバーターは電力を消費するので気をつけよう」



ああああああああああああああ。忘れていた!

インバーターくんのスイィィィィィィィィィィィッチッ!



その夜、不安になって東電メール(^^;

で、日下部社長に質問&黒目報告メールを出す・・・。

翌朝、メールを開けると、さっそくていねいなフォローのお返事が届いていた。

ノースパワーさんは、懇切ていねい。

売りっぱなしの無味乾燥な会社とはちがってて、昔堅気の商店街を思わせる。

もーれつア太郎的人情が満載。

きっと社長=親分は、ハラマキにハチマキで接客してるにちがいないよ。



・・・インバーターは意外にも大メシ食らいだったのね。

それを24時間もつけっぱなしにしていたとは・・・(-_-;



にゃー、おめぇ、涼しい顔して8Wも食うのきゃ。



インバーターに視線を移し、眉間にシワを寄せてみた。

返事はない。彼が発する音声は、今も昔も例の放送禁止音だけである。

(冷却ファンも回っているけど、静かなので気づかない)



ところで、これまでは8Wなんて微量な電力だと思っていた。

しかし、ノートパソコンの消費電力の定常18W最高時60Wから比較すれば、

かなり大きな加算に感じられる。

これは自身に起きるひとつの変化、認識である。電気は無限ではない。

コンセントに挿せば、いくらでも涌き出るものではないのだ。

自宅にミニシステムを構築することで、地球の縮図を体感する。



余談だが、バッテリーの "Green Eye" を『目玉』などと表現した人間は、今まで

だれもいなかったそうだ。

この件で日下部社長には、アルゼンチンの果てまで笑い飛ばされてしまった。

なんてことは恥ずかしくて人に言えないので黙っていよう。




キャンディなら安全運転、天童よしみ(黒目がち)ならひと休み

ご利用は計画的に




不使用時は、インバーターの電源はOFFに。

他の家電製品の待機電力を減らすのと同じで

すね。人生の終焉を知らされた時、初めて人

生の残り時間を意識するのと同様に?、普段

何気なく使っているものが有限であることを深

く認識した時に、それに対する意識がガラリと

変わる。



コンセントにさせば電気が得られる、蛇口をひ

ねれば水が出る。当たり前のことだけど、それ

が有限で貴重なものであるとしたら、じゃんじゃ

ん無駄に使う意識は吹っ飛ぶだろう。



10万円もする高価なソーラー発電システムだ

けど、そこから生み出される電力はごくごく限ら

れた量でしかない。たかだか数ワットの消費電

力であってもエコ発電家には死活問題なのだ。



エコ発電に挑戦した人は、皆口を揃えて同じこ

とを言う。

『消費電力が減った』『意識が変わった』と。

ソーラーで発電する電気量はごくごくわずかだ

が、ソーラー発電を始めたおかげで減らした電

気量はその何倍にもなるという。

これこそが、エコ発電家のエコたる所以なの

だ。机上で損得計算やっているだけでは、一生

分かるまい。























































































































































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